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・サザエの女性らしさ……文末詞に見る性差\n ・外形描写と発話……ステレオタイプの形成、属性の表面化\n 長谷川町子の「サザエさん」は、一九四六年四月、九州の夕刊フクニチで連載が始まった。この連載は一九四七年一一月まで続く。一九四九年一二月からは夕刊朝日新聞に舞台を移し、一九五〇年二月まで掲載される。一九五一年四月からは朝日新聞朝刊での連載となり、途中幾度かの休載を挟み、一九七四年二月まで続いた。足かけ二八年の長期連載である。またこの漫画を原作とするテレビアニメは一九六九年一〇月から始まり、現在もなお放映が続いている。この戦後最も愛されたと言っても過言ではない娯楽作品の日本語はいかなるものであるのかを考察し、個別の漫画を越えた日本語や日本の文化に根ざす性質や共通性をことばを軸として見定めようとしたのであった。今年度の共同研究でも、特定の表現が作品を越えていかに使用されているのかを調査、考察し、長谷川町子の描く人物、事象の共通項(属性)を明らかにし、昭和中期のステレオタイプとして据え直すことを企図する。\n 文学科日本文学・文化コースの日本語学ゼミ(中村担当)では、二〇二二年度開講の「日本文学・文化演習Ⅱ」(四年生対象)において、『長谷川町子全集』に収められている「いじわるばあさん」「エプロンおばさん」などの作品を主に調査し、昭和中頃の日本語のありようを見ることにした。またそれらの作品が描かれた当時の文化や生活、日用品なども、ステレオタイプを形成する重要な要素と認め、発話されることばや表現と関わらせて考えることにする。調査の対象としたのは『長谷川町子全集』(一九九七年五月〜一九九八年九月、朝日新聞社)に収録されている次の作品群である。\n 「仲よし手帖」(「少女倶楽部」一九四〇年一月〜一九四二年一二月)\n 「似たもの一家」(「週刊朝日」一九四九年四月〜同年一二月)\n 「エプロンおばさん」(「サンデー毎日」一九五七年一月〜一九六五年七月)\n 「いじわるばあさん」(「サンデー毎日」一九六六年一月〜一九七一年七月)\n 右の作品は『長谷川町子全集』では以下の巻に収められている。\n 「いじわるばあさん」(1)〜(2) 二四巻・二五巻 「エプロンおばさん」(1)〜(4) 二六巻〜二九巻\n 「似たもの一家」 二九巻 「仲よし手帖」 三一巻\n これらの作品は「サザエさん」とほぼ同時期に別のメディアに連載、掲載されているものであるため、全集三三巻に収められている「カラー版よりぬきサザエさん」も対象に含めた。次章以下の考察において、「サザエさん」を調査した前記旧稿一・二での結果も取り上げながら、比較する形で報告をまとめた。\n 本調査に参加した日本語学ゼミの四年次生は次の八名である。名前の後の数字は担当した全集の巻数である。\n 板垣陸(二六)・伊藤陸(三三)・久木田優介(二九)・劔物康太(三一)・鈴木彩香(二五)・土屋愛美(二四)・\n 新田真也(二八)・本山亜美(二七) (五十音順)\n 調査は次の手順で進めた。まず各自が担当する巻の主要登場人物の特徴をまとめていった。キャラクターの属性として重要であると考えられる性別、年齢、職業、外見、性格などを項目として取り出した。ここで整理した属性は以後の調査対象である台詞との関係で重要なものとなる。続いて、作中人物の台詞のデータベースを作成した。各自の担当巻に見られるすべての台詞(吹き出しに入っているもの)をエクセル上に共通のフォーマットで入力、構築していった。さらに個々の作成した基礎データを一つのコーパスとして統合し、それぞれの作中人物の使用する人称詞、文末形式、待遇表現、特徴的な言い回しなどに着目して、考察を加えた。その際、作品固有の性質とともに、漫画という表現形式にも留意し、広く通底する社会的文化的な性質をも浮き彫りにしようとした。本稿はその成果の一部を報告するものである。以下の記述は学生達との議論の中で見いだされたものであり、またレポートとして提出された内容からまとめたものである。なお学生の指摘を引く場合は「板垣(二六)」のように姓と担当した巻を組み合わせて記述する。\n\n 二 活発な女性\n あるもの(人物とは限らない)のキャラクターや属性と密に連動するものとして、二〇〇〇年頃以降に広く研究されている役割語がある。この広がりの嚆矢となったのは金水敏の一連の研究である。その定義は次のように述べられる。\n ある特定の言葉づかい(語彙・語法・言い回し・イントネーション等)を聞くと特定の人物像(年齢、性別、職業、階層、時代、容姿・風貌、性格等)を思い浮かべることができるとき、あるいはある特定の人物像を提示されると、その人物がいかにも使用しそうな言葉づかいを思い浮かべることができるとき、その言葉づかいを「役割語」と呼ぶ。\n 役割語において重要な視点となるのが人称詞と文末表現であるのはよく知られるところである。「おお、そうじゃ、わしが知っておるんじゃ」「あら、そうよ、わたくしが知っておりますわ」「うん、そうだよ、僕が知ってるよ」「そやそや、わしが知ってまっせー」「うむ、さよう、拙者が存じておりまする」などの用例(人称詞・文末表現)から、伝えられる情報は同等でありながら、それぞれの発話者が別の人物であることが容易に想起できるだろう。\n 旧稿一・二で調査した「サザエさん」での自称詞のまとめは以下の通りである。\n\n【表1 「サザエさん」の主な登場人物の自称詞】\n人 物 自 称\nサザエ あたし・あたくし・わたくし・おねえちゃん\nマスオ おれ・ぼく\nカツオ ぼく・にいちゃん\nワカメ あたい・あたし\nタラオ ぼく\n波 平 わし・ぼく・おれ・わたし・あたし・おとうさん\nフ ネ あたし・わたし・おかあさん\n\n 「サザエさん」が世に出された昭和二〇年代は、国語審議会によって戦後の日本語のありようが再検討されていた時期でもあった。当用漢字や現代仮名づかいなどとともに俎上に載せられた待遇表現に関する「これからの敬語」もその一つで、一九五二年(昭和二七年)に公にされている。旧時代の行き過ぎた敬語を戒め、「相互尊重」「平明簡素」を基本の方針とするこの建議では、「自分をさすことば」として「わたし」を標準の形とし、「わたくし」を改まった場合の用語とする。さらに女性においては「わたし」「わたくし」を標準としながら、「あたくし」「あたし」をも認めている。また「相手をさすことば」では「あなた」を標準とし、「きみ」「ぼく」を親しい間柄だけの用語として指定している。\n 磯野家の人々の使用する自称詞を見ると、ほぼ「これからの敬語」で推奨される標準的な人称詞が居並んでいた。もちろん長谷川が「これからの敬語」を意識して作中人物の台詞を組み上げたとは考えにくく、これが当時の一般的な言語生活の反映であったのだと考えられる。このことは今回の共同研究で取り上げた「サザエさん」以外の作品でも同様であった。ただ「サザエさん」は長期連載であり、また磯野家も大家族(かつ付き合いや活動範囲も広い)であるため、幾世代にわたる大勢の人物が登場するが、それに比して今回の調査対象の作品群はかなり小さなもので登場する人物も限定的である。そこで各作品の主人公が主に女性であることから、まずはそこに焦点を合わせることにする。なお各作品の作中人物の概要は稿末にまとめている。\n\n【表2 長谷川町子諸作品の主要な女性の自称詞】\n作 品 人 物 年 齢 自称詞\nいじわるばあさん 伊知割石 七十代 あたし・あたくし・わたし・わたくし・わし\nエプロンおばさん 敷金なし 五十代後半 あたし・わたし\n似たもの一家 伊佐坂軽 四十代後半 あたし\n似たもの一家 伊佐坂浮江 十代後半 あたし\n仲よし手帖 ウメコ 十代後半 あたし・わたくし\n仲よし手帖 マツコ 十代後半 あたし・あたい・あたくし\n仲よし手帖 タケコ 十代後半 あたし・わたくし\n\n 使用数の多いものから順に並べた。見られるように、いずれの作品においても、主要な女性登場人物は年代・世代を問わず「あたし」を常用している。最年長は七十代の伊知割石で、敷金なしは五十代後半、伊佐坂軽は「サザエさん」の磯野フネと同級生で四十代後半、伊佐坂浮江、ウメコ、マツコ、タケコは十代後半の女学校の生徒である。これらの作品群での女性の自称詞は、「サザエさん」におけるサザエやフネ、ワカメらと同じものである。長谷川作品に多用される「あたし」はいかなる語であるのか。金水敏編『役割語小辞典』(二〇一四)の「あたし」の項目には次のような説明がある。\n\n 役割語としては、一般的な女性像を表す〈女ことば〉であり、特に活発、お転婆な女性像を想起させる。女性としてふるまう人物が、年齢にかかわらず、広く用いる。同様の女性像を担う自称詞として他に「わたし」があるが、これに比べると「あたし」には堅苦しさのない、より自然体の女性像や、幼さ、生意気さがイメージされる。(中略)明治・大正期の小説では、「あたし」を用いるのは、幼く、女性らしい落ち着きやつつましさがまだ身に\n付いていない少女や、お転婆で思ったことをなんでも口に出す活発な若い女性が多い。\n 伊知割石や敷金なし、伊佐坂軽らの中高年の女性に少女性を見ることは難しいが、コミカルな日常生活を描く長谷川の漫画においては、やや堅苦しさのある「わたし」よりも「あたし」の持つ活発や自然体というイメージがまさによく当てはまると考えられる。それぞれの登場人物の言動もそれを裏付けるもので、そこに長谷川作品における女性の共通項(ステレオタイプ)を見ることは難しくないだろう。いくつか用例を示す。発話者名と全集の巻数と頁数を記している。\n あたしもたまにゃ小さなしんせつがしてみたいよ(伊知割石・二四 二〇)\n あたしゃもうじき六十ですよ(敷金なし・二六 一八)\n おとうさん あたしもしんぱいでしんぱいで(伊佐坂軽・二九 二一六)\n アラ、あたしのお友だちのとこで弟さんのかていきょうしをさがしてるワ(伊佐坂浮江・二九 二四八)\n じゃあ あたしもお手つだいするわ!(ウメコ・三一 一二)\n 敷金なしの用例に現れる「あたしゃ」の形は「あたし」+「は」が変化したものであるが、よりくだけた口頭語の性質がうかがえるもので、主に老人という属性を持つ者が使用する傾向にあることが、金水(二〇一四)に指摘がある。この「あたしゃ」や男性の使う「わしゃ」などは、東京の下町を舞台とする長谷川作品の世界観を彩るものとして捉えることができる。鈴木(二五)は、石が二〇代頃に少し改まった「あたくし」を使用する場面を取り上げ、この時の石は結婚する前という自身の立場をうかがわせる表現として使用されているのではないかと指摘した。なお石が使用する「わし」は、主に高齢者が発するものであるが、石が七十代であることを印象づけるものとなっている。さらに「仲よし手帖」のマツコの使う「あたい」について、金水(二〇一四)には「もともとは東京下町、または花柳界の芸者や芸者見習いの少女が用いる自称詞の一つであり、主に同等の相手と話す際に用いられた。文献には明治中期頃から見られる」「主として女性が用いる一人称代名詞(〈女ことば〉)。男勝りな性格の女性や教養・知性・品位の低い女性の話し手を想起させる」とあり、「あたし」よりもさらに俗語的な表現として理解されるものである。剱物(三一)は「仲よし手帖」の三人娘のうち、ウメコとタケコが「わたくし」を使用するのに対し、より活動的なマツコだけがこの「あたい」を使っているところから、彼女らの性質の違いをただちに理解させる表現になっていると言う。作中の人物を造形するにあたって、これらの人称詞の想起させるステレオタイプが、長谷川町子の意図したところかどうかは別にして、作者の生み出す人々の型として沈められていることが諒解されよう。\n\n 三 対人関係の可視化\n では長谷川町子の描く男性たちの使用する人称詞はどうなっているのか。表3は主要な男性の自称詞の一覧を整理したものである。\n\n【表3 長谷川町子諸作品の主要な男性の自称詞】\n作 品 人 物 年 齢 自称詞\nいじわるばあさん 伊知割順一 五十代 わたし・おれ・ぼく\nエプロンおばさん 敷金勇 五十代 わたし・わし・おれ・わたくし・あたし・ぼく\nエプロンおばさん クスノキ 二十代 ぼく・おれ\nエプロンおばさん カシマ 二十代 ぼく\nエプロンおばさん 鵜野目 二十代 ぼく・おれ\n似たもの一家 伊佐坂難物 五十代 わし・ぼく\n似たもの一家 伊佐坂じん六 十代後半 ぼく・おれ\n\n 「いじわるばあさん」の伊知割順一は石の長男で、五十代の部長職に就くサラリーマンである。「エプロンおばさん」の敷金勇はなしの夫で、伊知割順一と同じく五十代のサラリーマンである。この二人は公私の場面の切り換えに応じて、複数の自称詞を選び取っている。他の男性陣には見えない「わたし」「わたくし」などを使うところから、年齢や世代、職業といった面でのステレオタイプを想起させる。二十代の若い人たちが、プライベートで「おれ」を、それ以外の改まったところでは「ぼく」の二種類のみを使うのとでは対照的である。ここでは多種の人称詞を使い分ける敷金勇の各用例を示す。\n よくよくオレはついてない……(敷金勇・二九 七一)\n ワシにつかまって 水泳には自信がある!(敷金勇・二九 五四)\n しかしわたしとしては正しい……(敷金勇・二九 一二二)\n このさい自由民主党の諸君にたいしましてわたくしは……(敷金勇・二七 一二八)\n いやオリンピックのあとがあたしゃ問題だと思うのよ!(敷金勇・二八 二一四)\n ついでにボクの印象もかいてくれません?(敷金勇・二七 三一)\n ところで、前章で確認した女性たちのうち、既婚者である敷金なしや伊佐坂軽は、自らの配偶者である敷金勇、伊佐坂難物に対して、基本的に「あなた」を使用する。これは「サザエさん」における波平とフネ、マスオとサザエの関係でも見られた。その一方で、勇や難物、さらには波平から妻たちへは「おまえ」が常用される。『日本国語大辞典第二版』では「対称。対等または上位者に用いた。宝暦(一七五一 六四)頃から用例が見られる。貴男、貴女などとも書く。現在では、対等あるいは下位の者に用い、また、妻が夫に対して用いることもある。」とされる「あなた」であるが、「おまえ」と「あなた」の組み合わせは、戦後まもなくの夫と妻(男と女と言い換えてもよい)の関係性をよくうかがわせていると言えよう。ただし敷金なしは夫の勇と二人きりの場面においては、「あんた」を使用していると板垣(二六)が報告した。また夫婦の間柄ではないが、伊藤(三三)によれば、夫のマスオを「あなた」と呼ぶサザエは、弟のカツオに対して「あんた」としている。これらの例から、戦後まもなくの当時の人間関係(家族間)のありようが、人称詞を通して可視化されていると捉えることができよう。それは個別の作中人物の性質というより、まさに日本語を使用する社会の姿を映し出す鏡となっている。\n 人称詞とともに文末表現も役割語として機能する重要な要素である。漫画の中での台詞は、独り言ももちろんあるが、基本的には聞き手の存在を前提とする会話として表出される。今回の調査対象の作品群においても、「ね」系・「わ」系・「よ」系などの女性の使用に傾く文末詞の多用などが確認できるのであるが、旧稿二で「彼女たちは女性らしく振る舞いたいと思ってこれらを使っているわけではあるまい。むしろ行動では性差を無効化しようとしつつも、言葉遣いの面では性差の呪縛を免れることができなかったということであろう」と述べたことと同様の性質が確認できる。長谷川作品の女性たちが、「わ」「わよ」「わね」「だわ」「ね」「かしら」などを使っていたとしても、決して女性性を強調しているのではない。小川(二〇〇六)において、「わ、かしら、てよ、て、こと」などが女性度の高いものと\nして認知されているものの、実際にはほとんど使用されていないことを明らかにした。長谷川町子の描く女性のことばも、現実の反映というよりもイメージの産物であり、まさにその部分において潜在的にステレオタイプと結びついた役割語として機能していると考えられる。\n ほんとだったら、信じて! ほんとに夢中だったのヨ(伊知割石・二五 四七)\n アラ高血圧ってでんせんするのかしら(敷金トクコ・二六 三三)\n いかない、あんたたまにゃいいわよ(敷金なし・二六 七八)\n\n 四 ステレオタイプの時代\n 漫画というメディアにおいては、作中人物をいかに描くかということも、ステレオタイプの形成に深く関わる点である。\n 登場する機会の少ない脇役に役割語を話させることで人物のキャラクターや属性を暗黙裏に提示することができ、物語にとって余計な説明をしなくてもすむ利点があると考えられる。ある種の類型化(あるいは単純化)は相対的に中心人物達の個性を際立たせることにもなる。(旧稿一)\n この傾向は長谷川町子の諸作品でも変わることはない。特に服装や髪型といった姿形と発する台詞には強い相関関係があるようで、執筆時期や漫画の内容を越えてパターン化されているとおぼしい。「サザエさん」でも標準語と下町の言葉を話すそれぞれのグループには明らかな描き分けがあり、両者の間には職業や教育、趣味、教養、生活レベルなどに違いのあることが暗示されていることを指摘した。旧稿では特に髭と社会的属性、さらに発話の相関関係について考察を行った。今回の調査においても、同様の整理ができることが板垣(二六)、久木田(二九)によって示された。次に「サザエさん」「エプロンおばさん」のものを整理して示す。\n\n【表4「サザエさん」における髭と職業、ことば】\n髭 職 業 ことば\nちょび髭型 医者・警官・教師・作家・音楽家・科学者 標準語\n点々髭型 植木屋・染物屋・寿司屋・八百屋・果物屋・魚屋・噺家 東京の下町言葉\n無精髭型 泥棒・強盗・空き巣狙い くだけ・荒っぽい\n\n\n【表5「エプロンおばさん」における髭と職業、ことば】\n髭 職 業 ことば\nちょび髭型 医者・新聞記者・警官・刑事・教師・選挙立候補者・書店員・編集者・執事 など 標準語\n点々髭型 新聞屋・警察官・蕎麦屋・画家・酒屋・書店員・おでん屋・サラリーマン・坊さん・そば屋・風呂屋 など 東京の下町言葉くだけ・荒っぽい\n無精髭型 大工・八百屋・荒物屋・魚屋・泥棒・強盗・空き巣 など \n\n 「サザエさん」と「エプロンおばさん」の状況を比較すると、一部にズレはあるものの、ほぼ同様の相関関係が見られる。すなわち(1)ちょび髭型、(2)点々髭型、(3)無情髭型の三つである。(1)は鼻の下の整えられた髭を持つもので、医者や警官、刑事、教師、編集者、執事などに見られる。いずれもある種の権威や高い専門性に関わる職業とのつながりがうかがえる。(2)は口の周りを薄く覆うような髭である。この髭を持つ人物にはなにかしらの商売をする人々が多く現れている。(3)は口の周辺をびっしりと手入れをされていない髭が生えているものである。このタイプの髭を持つものとしては、泥棒や空き巣狙い、強盗といった犯罪に手を染めるものが多い。そしてこれらの髭を持つ人々の話すことばであるが、(1)はいわゆる標準語を話し、(2)は東京の下町言葉、そして(3)はくだけた調子、荒っぽい印象の言葉遣いをしている。どの髭の型にしても、長谷川の意図を越えた固定観念(それこそが類型化)による描写がなされていると考えられる。そして、その絵柄から読者である我々は、どのようなことばが発せられるか、ある程度の予想がつくのである。\n\n 社会の意識の変化により、現在では見逃すことのできない表現が昭和中期の作品には数多く見られる。喫煙もその一つである。日常の健康維持とともに受動喫煙防止などの観点から健康増進法が施行されたのは二〇〇三年のことで、その後二〇二〇年にさらに厳しい規制を持つ改正健康増進法が施行となった。これらに関わるコンプライアンスにより、不特定多数の目に触れるメディアにおける表現として、喫煙する行為はほぼ見られなくなった。\n 言うまでもなく、長谷川町子の作品には喫煙する人々が多数登場する。今回、調査対象とした作品群でもそれは例外ではない。土屋(二四)は、「いじわるばあさん」において、男性喫煙者は五〇代以上のちょび髭型の人物のみであるとする。先に見たとおり、ちょび髭型の人物は社会的属性として特定の階層をうかがわせるものである。「似たもの一家」を調べた久木田(二九)でも、作家(あるいは作家志望)の伊佐坂難物、伊佐坂のん助が喫煙していると報告した。また日本人には紙巻煙草、外国人には葉巻を吸わせているところから、人種によるステレオタイプの描き分けにも関わっていると指摘した。「似たもの一家」で描かれる伊佐坂家(難物、軽、浮江)は、「サザエさん」の磯野家の近所に住んでいる。小説家である難物がパイプをくわえ、「やってみたまえ」「あがりたまえ」などと高飛車に言う、妻のお軽は江戸吉原の遊女ことばを起源とし、その後上流・有閑階級の女性語となった「ざあます」言葉を操る、難物と軽の娘である浮江が「ですわ」などと話すなどから、一般的な庶民とは経済的、教育教養の面で異なる階層に属する一家であることを示されており、喫煙するといった日常的な行為にもいわゆる下町の庶民とは差別化が図られていると解釈される。一方、「エプロンおばさん」では、新田(二八)によれば、様々な社会的属性を持つ男性\nが喫煙をしており、特定の偏りはない、ただし世代としては中高年以上か、学生などの若い人々に限られていると報告する。また煙管を使う彫刻家や、パイプで吸う外国人、葉巻を窘む金持ちなど、いずれも当時の社会の共有するイメージ、ステレオタイプが可視化されているといえよう。\n なお性別と喫煙の相関関係については、原則的に男性中心であることが複数の受講者から報告されている。ただし、「いじわるばあさん」において、土屋(二四)は、伊知割石や彼女の次男(開業医)の配偶者であるミチコの他、次男の医院に関係する看護師といった女性陣の喫煙シーンが描かれているとし、新田(二八)も石の他、豊満な体型を持つ水着女性とキャバレー勤めの女性が喫煙していることを報告した。数は多くないものの喫煙する女性への典型的(あるいは先入観)によるステレオタイプが想起されるだろう。主人公の石は別にして、残念ながらいずれも登場回数が多くなく、発話自体に特徴的なものを見出だすことができないが、使用例を集めることができれば、右に示した属性から何かしらの傾向を見せる可能性が高いと思われる。\n\n 五 まとめ\n\n 調査と報告を重ねる中で、複数の受講者によって取り上げられた作中人物の行為として、「耳に何かを挟む」というものがあった。ある世代以上になると、耳に鉛筆や煙草を挟んでいる人物のいたことに既視感をおぼえるかもしれないが、現在ではまず見かけなくなったものであろう。鉛筆を耳にするのは、タクシー運転手、クリーニング屋、不動産屋、学生、筆は漫画家、煙草はうどん屋、和菓子屋、墓石職人、みすぼらしい風体の男などであった。ある種のファッションというよりは、それぞれの事情に応じた実用性のためであろうが、明確な理由は不明である。ただこれもまたステレオタイプに導かれた表現であり、発話の用例を多く集められれば、なにかしらの傾向や特徴を看取できると思われる。ベレー帽を被る画家やコック帽を被る西洋料理人たちも長谷川町子の作品にはしばしば登場する。こうした外見的な特徴と彼らのことばの相関関係を調べることは、昭和中頃の日本の社会のありようを知る手がかりとなるだろう。本山(二七)は「エプロンおばさん」で描かれるポニーテールの人物に着目し、昭和三〇年頃にこの髪型が流行することを述べた。旧稿でも上流・有閑階級の女性語となった「ざあます」言葉を使用する女性たちが、パーマをかけているという共通する外見を持つことを指摘した。ポニーテールは若い世代の女性の髪型として描かれており、昭和中期の風俗と連動するものとして、彼女たちがどのような言語行動をするのか、興味深いところである。\n 本学は「サザエさん」の舞台となった世田谷区にある。漫画を通して役割語を考えるのであれば、ぜひともこの地元縁の国民的な漫画を扱いたいと思い、かつて調査対象に選んだのであった。今年度の調査はその延長線上に位置付けられるもので、長谷川町子の作品群を通して、昭和中期の日本語およびそれを使用する社会の内包するステレオタイプをさらにあぶり出そうとした。演習での報告や議論、提出されたレポートで指摘されたもののすべてをここに示すことはできなかったが、これらの中で提示された多様な着眼点は今後の継続的な調査、考察に繋がるものとなるはずである。本報告の文責はすべて稿者にある。意を尽くさぬ点が多々あるが、どうかご寛恕願いたい。\n\n (注)\n(1)長谷川は没後の一九九二年七月に「家庭漫画を通じて戦後の我が国社会に潤いと安らぎを与えた功」(受賞理由)により国民栄誉賞を受賞した。\n(2)比較のために同じ全集に収められている『カラー版よりぬきサザエさん』も調査対象に加えた。同書の扉裏には「本巻は、姉妹社発行の『よりぬきサザエさん』一巻から十三巻より、傑作百九十七話を選び、再編集したものです。」との注記がある。\n(3)金水敏『ヴァーチャル日本語 役割語の謎』(二〇〇三年)\n(4)小川早百合「話しことばの終助詞の男女差の実際と意識」(『日本語とジェンダー』二〇〇六年、所収\n(5)樋口恵子は「サザエさんの夫と両親」(『サザエさんからいじわるばあさんへ 女・子どもの生活史』一九九三年、所収)において、フネの人物像に日本の中流階級本流を見ていた。(略)漫画的人物としての滑稽味を十分保ちながらも、どこかクールに醒めて、家族とも世の中とも一定の距離を保っている。フネ自身が傑出した人物でもなく平凡な主婦には違いないが、サザエさんよりはるかに自己抑制がきく人物であり、ドタバタ漫画のなかで、日本の中流階級本流という格調を保っているのは、ひたすらフネの人物像、ことばづかい、挙措動作の描き方によるものと思われる。\n 家族間の対話場面の多い「サザエさん」では、時に意外なほどの待遇表現の使用が見られる。特にフネの使用が目立つことを学生の報告に従って旧稿一で述べた。待遇表現は他者との心理的な距離感や自らの品格保持を表すものであるから、樋口の指摘するフネの気質に関わると同時に期待される女性像や母親像を想起させるものとして、有効に機能していると考えられる。また井上史雄は「同じ東京でも、山の手と下町では違っていたでしょうね。世田谷の住宅地あたりだと、敬語は普通に使われていたかもしれません。磯野家が家父長制の伝統が強く残る九州出身だという影響も考えられます」と述べていた(「敬語」、朝日新聞be 編集グループ編『サザエさんをさがして』二〇〇五年)。さらに鶴見俊輔は「サザエさん」に戦後民主主義の理想的な姿を見いだそうとしていた。「高度成長時代の日本の家庭から見れば一時代おくれた家風をのこしている」磯野家は、「時代おくれであるとともに、現代の実際の家庭にたいして、戦後の理想を説くという理想主義的な役割をあたえている」と指摘する(「サザエさん」(鶴見俊輔・齋藤眞爾編『サザエさんの〈昭和〉』二〇〇六年、所収)。\n\n参考:各作品の主な登場人物\n 『いじわるばあさん』(「サンデー毎日」一九六六年一月〜一九七一年七月)\n 伊知割 石(いじわる・いし) 主人公。意地悪やいたずらで人を困らせる。七十代。\n 伊知割 順一 石の長男。五十四歳のサラリーマン(部長職)。\n 伊知割 ミチコ 順一の妻。\n 伊地割家の子どもたち 長男(高生→大学)・長女(高校→社会人)・次男(小学生)\n ラッシー 伊地知家の飼い犬\n 伊知割 シゲル 石の次男。開業医。病院は妻の実家からの援助で設立。\n 伊知割 トシアキ 石の三男。漫画家。\n\n 『エプロンおばさん』(「サンデー毎日」一九五七年一月〜一九六五年七月)\n 敷金 なし(しきかね・なし) 主人公。五十代後半。娘三人、孫四人。\n 敷金 勇 なしの夫。サラリーマン。五十代後半。母と妹が登場する。\n 敷金 トクコ 敷金家の娘。高校生。\n 敷金家の下宿人 クスノキ(学生)・鵜野目鷹助(探偵)・カシマ君(学生)・つくし夫婦。\n\n 『似たもの一家』(「週刊朝日」一九四九年四〜一二月)\n 伊佐坂 難物(いささか なんぶつ) 主人公。作家。五二歳。\n 伊佐坂 軽 難物の妻。磯野フネ(サザエさん)の同級生。\n 伊佐坂 じん六 伊佐坂家の長男。学生。\n 伊佐坂 浮江 伊佐坂家の長女。学生。\n 伊佐坂 のん助 難物の弟。作家志望。\n 伊佐坂家のお手伝いさん\n トンダ家 伊佐坂家の隣に住む。未亡人と娘、息子の三人家族。\n\n 『仲よし手帖』(「少女倶楽部」一九四〇年一月〜一九四二年一二月)\n ウメコ 主人公の女学生。平和女学校。\n マツコ ウメコの同級生。\n タケコ ウメコの同級生。\n テルコ ウメコの同級生。\n ウメコの祖父母 上京してきたウメコの下宿先の人々。\n"}]}, "item_10002_version_type_181": {"attribute_name": "著者版フラグ", "attribute_value_mlt": [{"subitem_version_resource": "http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85", "subitem_version_type": "VoR"}]}, "item_creator": {"attribute_name": "著者", "attribute_type": "creator", "attribute_value_mlt": [{"creatorNames": [{"creatorName": "中村, 一夫", "creatorNameLang": "ja"}, {"creatorName": "ナカムラ, カズオ", "creatorNameLang": "ja-Kana"}, {"creatorName": "NAKAMURA, Kazuo", "creatorNameLang": "en"}], "nameIdentifiers": [{"nameIdentifier": "25977", "nameIdentifierScheme": "WEKO"}]}, {"creatorNames": [{"creatorName": "二〇二二年度日本語学ゼミ学生", "creatorNameLang": "ja"}], "nameIdentifiers": [{"nameIdentifier": "25978", "nameIdentifierScheme": 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名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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本文 (404.1 kB)
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Item type | 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper(1) | |||||
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公開日 | 2023-04-28 | |||||
タイトル | ||||||
言語 | ja | |||||
タイトル | 長谷川町子の表現 : 可視化される属性 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_6501 | |||||
資源タイプ | departmental bulletin paper | |||||
見出し | ||||||
大見出し | 報告 | |||||
言語 | ja | |||||
著者 |
中村, 一夫
× 中村, 一夫× 二〇二二年度日本語学ゼミ学生 |
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著者ID | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | J-GLOBAL ID : 200901062050426428 | |||||
著者ID | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
書誌情報 |
國文學論輯 en : Kokubungakuronshu 巻 44, p. 81-99, 発行日 2023-03-20 |
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出版者 | ||||||
出版者 | 国士舘大学国文学会 | |||||
ISSN | ||||||
収録物識別子タイプ | PISSN | |||||
収録物識別子 | 0286-7494 | |||||
NCID | ||||||
収録物識別子タイプ | NCID | |||||
収録物識別子 | AN00090339 | |||||
NDC | ||||||
主題Scheme | NDC | |||||
主題 | 814.9 | |||||
NDC | ||||||
主題Scheme | NDC | |||||
主題 | 726.1 | |||||
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主題Scheme | NDC | |||||
主題 | 210.7 | |||||
フォーマット | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | application/pdf | |||||
著者版フラグ | ||||||
出版タイプ | VoR | |||||
出版タイプResource | http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85 | |||||
キーワード | ||||||
主題 | 長谷川町子, 役割語, 属性表現, ステレオタイプ, キャラクター |